プロローグ
何が普通なんだろう
何が日常なんだろう
皆が同じであること?
同じことを繰り返す日々のこと?
同じように幸せになること?
それなら
何故彼は死んだのだろう
死ぬことなんかなかったはずなのに
運が悪かった?
それとも偶然?
それとも必然?
それが私たちの幸せを壊したのかもしれない
ほんの小さな事から始ったかもしれない
どこかおかしかったのかもしれない
狂い始めていたのかもしれない
小さい頃読んだ絵本
“お姫様は幸せに暮らしました”
ハッピーエンド
そのあとも幸せだったの?
誰かがこう言った
「幸せは身近にある」
そうなのかもしれない
それなら、誰が彼を死なせたの?
私が傍にいたから?
私が普通じゃないから?
私が彼を好きになったから?
私と彼だったから?
彼が生きていない世界に
私が生きている意味が見えない
私が生きている必要性が見えない
私が幸せになれると思えない
ココロは闇に囚われて
鎖のように幾重にも幾重にも巻きついて
私を放さない
羽をもがれた天使のように
抵抗して
あがいて
必死になって
ただただ、闇の中に沈んでいくばかり
闇色に変わっていく
夜への扉が開かれるたびに
私は感じる
―――孤独感と喪失感
夜が怖い
いつまで一人ぼっちなのか
幾度も思う
この暗闇の中に消えてしまいたいと
そして
私は普通じゃなくなる
いや、ずっと前から普通じゃなかったかもしれない
何も覚えていない
空白
私は異質なもの
闇に染まったもの
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