十六夜の月







      気付いたのは貴方が 殺される寸前だった
      私にしてみれば 貴方は遅れて出てきた月だった
      最高の好敵手で 最低の人間
      でも そんな貴方が
      誰よりも憎かった 憎まなければならなかった
      貴方が殺人犯で 私が探偵であるかぎり
      だからこそ 全てが終った後に気付く
      貴方は私の 十六夜の月だと